添削(68)-あすなろ会(24)令和7年3月ー
蒼草さん原句 忘れ雪鈍色放つ喪の真珠本句は、忘れ雪があった時に喪で付けた真珠を見ると、それが鈍色を放っていた、と詠んだものです。「忘れ雪」という季語は、忘れたころに降って来た春の雪のことですが、ニュアンスとしては、何かが過去に消え去った、またはその記憶が薄れていく、というものがあります。それを「喪の真珠」という美しくも切ないものに取り合わせたのはユニークさがあります。ただ問題なのは語順で、原句だと雪が鈍色を放っているとも解釈されるので、語順を変えて
2025/03/25 21:51